ぜんまい仕掛けの宇宙船

−三文小説家見習い・小倉洋の作品置場−

夢十一夜

 こんな夢を見た。

 同級生の美少年を追いかける女生徒がいるのだが、これがなかなかにひつこい。女優の光浦靖子をイメージしてもらえば間違いない。

 この女がひたすら美少年を追い回し、美少年は学校内を逃げ回り、なぜか私はその追跡劇を妨害する役まわりで、足を引っ掛け、階段から突き落としたりと忙しい。

 途中から女は野暮ったい紺色のセーラー服からブラックデビルの被り物に着替え珍妙な声をあげながら追いかけてくる、ひょうきん族のワンシーンのような展開に……あれ? 夢の中ではもっと具体的な内容でもっともっと面白かったはずなんだけどなぁ。

 なにしろ、明け方に自分の笑い声で目が冷めたのだから。

 

 夢を正確に記憶できたら、きっと良い小説ネタになるだろうに……というお話。